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木曜日(16日)から、たんぽぽ展!
12月も、はや中旬!今年も残りわずかとなってきました。
師走ならではの忙しない雰囲気の中ですが、また楽しみなイベントが木曜日から開かれます。
2021年 冬 たんぽぽ展
12/16(木)〜19(日)10:00〜18:00
※最終日は16:00まで
神戸市東灘区の社会福祉法人たんぽぽさんによる展示販売会です。
社会福祉法人さんによるご利用は、colléでは初めて、ということもあって「どんな作品が並ぶのかな?」とちょっと検索したのですが、いや驚きました!
上の写真でも分かる通り、フェルト作品や、北欧っぽい香りのおしゃれなデザインのバッグなど「これ可愛い、欲しい!」と思うようなアイテムがいっぱいなのです。
「どうして、こんな素敵なものをつくれるのでしょう?」とお聞きしたところ、イベント前のお忙しい時だったのですが、以下の原稿を寄稿してくださいました。
collé Do?にも掲載させていただいたのですが、字数の関係でちょっと削ったところもあり、こちらにノーカット版を掲載いたします。
ぜひお読みください。
社会福祉法人たんぽぽは神戸市東灘区にある、知的・身体障害者の通所施設です。1998年4月に小規模作業所たんぽぽとして設立し、2005年1月に 小規模社会福祉法人となり、現在33名の利用者がいます。来春も1名が加わる予定でわくわくしています。
神戸は早くから海外の様々な文化が交錯し、自然豊かな中で洗練された色彩感覚を生み出してきました。神戸から〝色〟と出会うという感動を発信したいということを原点として授産商品への取り組みを始めました。
そしてまた開設当初から、六甲山という自然に囲まれた農園での〝育ち〟も大切にしています。身体の〝育ち〟も訓練するということでなく、五感にゆだねてという取り組みをしてきました。
そんな中、フィンランドのポッパナ織と出会い、織り糸の54色の色に感動、ポッパナ織をするためフィンランドトイカ社の白木の優雅な織機と糸を輸入しました。フィンランドでテキスタイルを学ばれたフェルト作家の坂田ルツ子氏の援助を受け、授産商品をポッパナ織と手作りフェルト作品としました。
ポッパナ織の技術を習得する中、ルツ子氏からフェルト作品の指導も受けました。羊毛からの手作りフェルトは生きている羊からの贈り物、一本の毛の一年間の成長、土壌、自然の営み、生きてきたからこその匂い、それらを大切に感じながら扱う優しさを学び、一人一人の作品の力を養ってきました。
色とりどりの材料に囲まれて作業をする
本人たちの心の動きの中から生まれてくるフェルトづくりは他者が真似ようもないその時その時の一点として生み出されます。出発点から差のない世界が広がり始める。本人たちが〝本人たち〟であること、すべてが認められるという世界を作り出しながら、社会や地域とともに歩き、生きる、を目指しています。
一点一点の付加価値を高め、製作過程の習熟度を高めていく一年一年をゆっくり一段一段上っていき、毎年の作品の完成度の高さに、展示会に大勢の方がお越しになります。
2013年11月ロドニー賞(神戸風月堂主催)を受賞。開設した時の目標が、神戸から発信というところにこだわり続けていただけに、神戸を元気にしたというロドニー賞を受賞したことはとても励みになりました。
他に音楽活動として、ニューヨークハーレムより指導者を迎え生演奏で歌い踊るゴスペル。ギニアの著名な演奏家ユールジャパテ指導によるアフリカン太鼓のジェンベ。自分の音を責任をもって皆で演奏するトーンチャイム。劇団四季出身者によるユニット〝ミュージックメール〟によるコンサートもたびたび開催し、生の音に触れることを大切にしています。年に数回ステージでジェンベ演奏をしてきましたが、昨年よりコロナ禍の影響でいろいろなイベントが中止を余儀なくされ、発表の機会が失われているのはさみしい限りです。
今回の展示会場横で、たんぽぽきのこハウスよりしいたけ・タモギタケ・きくらげそして大根等の販売をします。多くの方にお越しいただければありがたく思います。(坂田雅亜子)